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住宅の断熱材には種類がある!

2019年09月26日
きれいなマンション

住宅の寿命を左右する一因として、断熱材選びにあるといわれることがあります。この事実を裏付けるのが海外と日本の住宅との平均寿命の違いです。日本では約30年とされていますが、欧米では50年以上とされています。日本で住まいの寿命が短いのは、家自体が腐りやすいからです。特に寒い地域では、壁面内部で大量の結露が発生することがよくあり、水分が内部構造に浸透することで腐食や劣化が進行しやすくなります。この事実がとりわけ寒い地域では、冬場を乗り切るためとして、家を長持ちさせるため断熱材が必要不可欠で、その選び方も重視されるわけです。
それではマイホームを長持ちさせるのに必要不可欠な断熱材には、どのような種類があり、特徴を持っているのでしょうか。そもそも断熱材の種類は大きく分けると、繊維系とプラスチック系に分けることができます。そして繊維系は天然素材系とそうではない系統に分類されています。

繊維系断熱材は、繊維の間に空気を取り込むことで断熱性能を発揮する特徴があります。繊維の太さや密度により断熱性能は変わってきます。繊維系の中でも、安価で人気が高いのがグラウウールです。施工法もカットしたり、吹き付けるタイプもあったりと使い勝手のよさとコストパフォーマンスの高さがメリットです。しかし湿気に非常に弱く、湿気を含むと急激に断熱性能が落ちてしまうのがデメリットです。

繊維系の中でも古紙新聞紙などを原材料にした天然素材系の中では、セルロースファイバーがあります。このセルロースファイバーは綿状の形状をしているので、吹き付けタイプに向いています。高い断熱性能だけでなく、湿度をコントロールすることができるのもメリットの一つです。

同様に天然素材系の繊維系断熱材だと、ロックウールも有名です。岩石を素材にしているので、不燃性で耐火性能にも優れているのが特徴です。

プラスチック系断熱材は、その名前の通り石油製品を原材料にしています。ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)やウレタンフォームなどが代表的です。ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)とは、平たくいえば発泡スチロール素材のことで、値段が安く吸水性もないので結露対策にも有効ですが、熱に弱く、外壁が火事などの延焼を免れても、熱の影響で断熱性能が喪失することはよくあります。

ウレタンフォームは身近なクッション素材にも使用されており、枕などにも使用されています。断熱性能は優れているものの、不燃性ではなく、延焼時には有害なシアンガスが発生するというデメリットを持っています。