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中古物件をリノベーションするという選択肢も一興

2019年10月15日
きれいなリビングルーム

マイホームを購入するといえば、多くの方にとって新築物件を購入することが、当然のように思われているのではないでしょうか。わざわざ他人が居住している中古物件を購入しても、前住人の生活感がにじみ出ていたり、汚損が目立っていたり、補修工事の必要性が高いだけでなく、資産価値の面でも魅力が小さいからです。経年劣化が進んでいると、耐久性や耐震性にも不安が大きいところです。しかし、最近ではあえて中古物件を安い価格で購入し、リノベーションを実践することで希望条件にあったマイホームを購入するという動きが活発になっています。中古物件を購入してリノベーションをすることの、メリットとデメリットはどこにあるのでしょうか。

リノベーションと混同されがちなのが、リフォームです。リフォームは建築後の経年劣化で破損した箇所を補修し、新築当時の状態に回復させる工事です。これに対してリノベーションは、間取りの変更や最新の設備などを設置して新築当時を上回るバリューをマイホームにプラスする、という工事になります。リフォーム以上に自由度が高い改装を実践できるのがリノベーションの大きなメリットなのは確かです。例えば住人が高齢化しセカンドライフを今後も送るのに支障をきたす場合は、独立した子供部屋などは減築し、バリアフリーで耐震性の高い間取りにするなどの規模の大きい工事など、自由に改装できるのは大きな魅力です。

このように書くと、リノベーションを実践することで日常生活上の葛藤を円満に解決できるので、メリットばかりのようですがデメリットがあるのも事実です。そもそもリノベーションはマイホームの耐久性や耐震性などを高めるなどの、目覚ましい効果を実現する点で大きな労力を必要とする工事になります。そのためリフォームに比較するとコストがかさみます。施工内容によっては新築同等のコストが必要になり、新たにローンを組む必要に直面する事態も想定されます。しかしながら、一般的な新築の住宅ローンとは異なり、融資金額は制限される傾向にあり、金利も高いわりには返済期間が短く設定されるのが一般的です。

中古物件だからと購入価格を抑えることができたのはよいですが、新築同等の希望スペックにかなう物件を実現するには巨額なリノベーション費用がかかってしまうこともありえます。リノベーションには建物の構造上、工事の規模には限界があるので、その点も想定して購入の可否を判断するべきです。